債券で、投資の幅が広がる
さて、今回は、楽天モバイル債の購入を題材に、債券について、そして債券投資の要となる格付けについて書かせていただきました。
株式と比べて、地味で目立たない商品とされている債券ですが、一般には、預貯金と株式の中間に位置する商品とされていて、知っておけば、投資の幅が広がることは間違いありません。
ところで、ここ最近の物価上昇は誰もが実感しているところでしょうが、一般に、物価上昇は金利上昇につながると言われています(※)。
※物価上昇時には「カネよりモノ」の傾向が強まり、モノを買うために資金需要が高まり金利上昇につながる。
※物価上昇時には、インフレ抑制のために金融引締(=金利引上げ)に動く。
金利が上昇してくれば、いずれ預貯金の金利も上がるでしょうが、債券の方が、より敏感に反応するものです。
今後、楽天モバイル債の3.3%に匹敵する個人向け社債も、十分に考えられるでしょう。今、金利上昇の足音も聞こえてくる中、投資商品の1つとして債券を知っておくことで、より有利に投資できるチャンスが広がることでしょう
1977年大阪府大阪狭山市生まれ。大阪市立大学文学部哲学科卒業後、尼崎信用金庫を経て、2001年に藤原ファイナンシャルプランナー事務所開設。現在は、主に資産運用に関する講演・執筆等を精力的にこなす。また、大阪経済法科大学経済学部非常勤講師としてファイナンシャルプランニング講座を担当する。著書に『株、投資信託、FX、仮想通貨… ファイナンシャルプランナーが20年投資を続けてみたらこうなった』(彩図社)など。