話を聞くべき立場だと認識できていない
彼らには、叱られるのも仕事のうちという意識はないようです。
こういう従業員が、顧客などからの苦情をしっかりと聞けず、その態度で顧客を憤慨させ、クレームを大きくします。苦情を言いたい側、注意をしたい側の話を聞くべき立場にあることを認識できないのです。
「なぜクレームをされているか、なぜ注意を受けているか、お話をうかがって理解できました」という姿勢を見せることが大事なのにもかかわらず、「今日はのどが痛いので」と反射的に答える。
それを聞いて、多くの研修担当者も「そんなことを言ってどうするつもりなのか」と感じます。お客さんに「声が聞こえにくいです」と言われたら、「今日はのどが痛いのです」と答えるつもりなのでしょうか。
この特徴も、やはりパンデミック前からあるのですが、パンデミック後にはさらに目立つように思えます。
研修担当者を含む多くの先輩社員が(そして新入社員でも、多くの人たちが)「そんな反応をすべきではない」と思っていますが、上記のような振る舞いをする新入社員が、それを「恥ずかしいことに感じなくなっている」ように見えるのです。
おかしな態度はガンガン指摘してよい
さあ、ここで改善策の提案です。
新入社員を教育する側としては、彼らが「対人コミュニケーション」に不慣れであることをシリアスに受けとめ、彼らが周囲からどう見えているかを丁寧に説明してあげることが必要になります。
一部には、新入社員に「おかしい」と指摘をしたり、注意したりするのではなく、褒めて伸ばすべきという考え方があるようです。
もちろん、感情にまかせて怒ればいいわけではありません。しかしながら、新入社員の多くも、不適切な振る舞いをしても叱られもしない研修には、大いに疑問を持つものです。
適切でない振る舞い、おかしな態度については、ガンガン指摘することが必要です。ただそれにはコツが必要になります。