「わかっている=的確に言語化できる」は違う
さて、2分たちました。いかがでしたか? 社内プレゼンをする企画は、あなた自身が考えたもの。だからこそ、企画の大事なポイントは、企画を考えた自分が一番わかっている。ついそう思いがちですが、その大事なポイントが的確に言語化できているかは別の話です。
自分では何となく「ここが大事だ」と感じてはいるけれど、言葉にしなければ相手に伝えることはできません。特に企画をプレゼン資料に落とし込んでいったり、プレゼンで話していったりする中で、ついつい自分が大事にしていたポイントが相手に伝わりづらくなることもあります。
そんなときに、大事にしていたポイントを自分の中でしっかり言語化できていれば、今回のような質問を活かして、あらためて伝え直すことができるのです。プレゼンの加点にもなりますし、「ちゃんと大事なポイントがわかってるやつだな」とあなた自身の評価にもつながっていくでしょう。
これから社内プレゼンをする機会があれば(もちろん社外のプレゼンの際も)、プレゼン前に想定される質問を一度書き出してみて、その質問をもとにした「言語化力トレーニング」にも取り組んでもらえたら効果的ではないかと思います。
ちなみに私のほうで書き出したメモも載せておきますが(図表4)、特定の社内プレゼンを想定していないため、書き出した内容もあまり具体的になっていません。書き出す切り口など、あくまで参考程度にご覧いただければと思います。
今回のトレーニングの「問い」は、ビジネスのさまざまな場面できっと役立つはずですので、ぜひ繰り返し取り組んでいただければと思います。
一橋大学卒業後、2005年に電通に入社。営業局を経てクリエーティブ局へ。コピーライターとしてさまざまな商品・企業・団体のブランディングに従事。これまで手掛けたプロジェクトの数は100以上、活動は5大陸20か国以上にのぼる。世界三大広告賞のうちCannes LionsとThe One Showのダブル入賞をはじめ、ACC賞、TCC新人賞、NIKKEI ADVERTISING アワード、YOMIURI ADVERTISING アワード、MAINICHI ADVERTISEMENT DESIGN アワードなど、国内外で20以上のアワードを獲得。