(例)きちんと○○のある企画書にする

さて、2分たちました。いかがでしたか? 企画書を書く機会は多くても、企画書を書く際に大切にしていることをあらためて自分なりに考え、言語化し、整理する機会って意外と少ないのではないでしょうか?

今回のトレーニングを通して自分なりに一度言語化してみることは、あなたの企画書作成スキルの向上にきっと役立つはず。

今回のような質問が突然飛んできたときにすぐ答えられるだけでなく、普段、企画書を作る際の自分なりのルールにもなっていきます。企画書にかける時間が短縮できるだけでなく、自分で企画書を見直す際にもより客観的にチェックできるようになるはずです。

今回のメモ例も載せますが(図表2)、たとえば「きちんとストーリーのある企画書にする」というメモ。この視点で今自分が書いている企画書を見直してみることで、より読みやすく納得感のある企画書にブラッシュアップされていくでしょう。

さらに、相手に伝わる企画書の作り方が言語化できていれば、あなたの後輩が企画書作りに悩んでいるときも適切なアドバイスができるようになるかもしれません。

【社内プレゼン】この企画の大事なポイントは?

次に、「社内プレゼン」編と題して言語化力トレーニングを行ってみたいと思います。対クライアントも大事ですが、社内に自分の思いや意見をしっかりと伝え、プレゼンを通していくことも、同じくらい大切なことだと思います。

ぜひここからは、あなたが普段行っている社内プレゼンの様子をイメージしながら、読み進めてみてください。

さて、あなたは今、社内の役員会議室にいます。

目の前には担当役員や部長などがずらりと座っています。これまで何カ月もかけて考えてきた企画のプレゼンを終えたばかりのあなた。無事に全て話し終えた安堵あんどと、どんな反応がくるだろうという不安が入り混じる中、質疑応答の時間が始まろうとしています。緊張した面持ちのあなたに向かって、担当役員がこうたずねてきます。

「あなたがこの企画で大事にしたポイントはどこですか?」

さて、あなたはどう答えますか? 私もコピーライターとしてこれまで数え切れないほど社内でプレゼンをしてきました。今振り返って感じるのは、プレゼンの内容やプレゼンの仕方と同じくらい、その場での質問に対する受け答えが大事だということです。質疑応答をうまく活用することで、プレゼンの点数は大きく上げることができます。

せっかくの機会ですので、社内プレゼンでの質問に対しパッと意見が言えるように、「言語化力トレーニング」を使って準備をしておきましょう。

ちなみに、読まれている方によって社内プレゼンの内容はずいぶん変わってくると思います。そこで、ここでは社内プレゼンの具体的な内容については省略します。

今回の問いは少し漠然としていると感じられるかもしれませんが、あなたが今まさに考えている企画を社内プレゼンしたと想定した、そのときに聞かれる質問だと思って取り組んでみてください。それでは、始めましょう。制限時間は2分です。