「学び」が現役と呼ばれる時間を延ばす

前述のように、年をとっても収入を得ている人たちは、「仕事そのものが面白いから」「自分の知識・能力を生かせるから」を働いている理由に挙げています。

大江英樹、大江加代『定年後夫婦のリアル』(日本実業出版社)
大江英樹、大江加代『定年後夫婦のリアル』(日本実業出版社)

自分の専門が活かせる、得意とする分野、または面白いと感じる分野での仕事であれば、そもそも「好き」なのですから学ぶことに何ら抵抗がなく、その「学び」はある意味、道楽に近いものになります。

「道楽で得た知識」が世の中で役立つとなれば、この楽しい学びを継続する原動力にもなるでしょう。そして、いつしかその専門性に磨きがかかり、頼りにもされます。

そうです。だから、「好き」と思えることを仕事にするのが長く働くうえで実はポイントになるのです。

知恵というのは、「経験や知識の蓄積のなかから、いくつかの概念を結びつけて生み出される発想」です。

学ぶことによって新しい知恵がどんどん生み出され、ますます頼りにされ、高齢になっても現役で居続けることができる、という好循環が生まれます。

大江 英樹(おおえ・ひでき)
経済コラムニスト

1952年大阪府生まれ。オフィス・リベルタス創業者。大手証券会社で個人資産運用業務や企業年金制度のコンサルティングなどに従事。定年まで勤務し、2012年に独立後は、「サラリーマンが退職後、幸せな生活を送れるように支援する」という理念のもと、資産運用やライフプランニング、行動経済学に関する講演・研修・執筆活動を行った。日本証券アナリスト協会検定会員、行動経済学会会員。著書に『投資賢者の心理学』(日経ビジネス人文庫)、『定年男子 定年女子』(共著・日経BP)、『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』(東洋経済新報社)、『お金の賢い減らし方』(光文社新書)など多数。2024年1月没。

大江 加代(おおえ・かよ)
確定拠出年金アナリスト

大手証券会社にて22年間勤務、一貫して「サラリーマンの資産形成ビジネス」に携わる。確定拠出年金には制度スタート前から関わり、約10年間投資教育の他、運営実務のサポート業務に従事した。2012年9月に大江英樹とともにオフィス・リベルタスを設立。2022年9月に代表取締役に就任。現役世代の資産形成・定年前後のライフプラン等をテーマとするセミナーや研修での講演の他、各種マスコミや媒体への寄稿等を行っている。著書に『「サラリーマン女子」、定年後に備える。』、『新NISAとiDeCoで資産倍増』(ともに日経BP社)、『iDeCoのトリセツ』(ソシム社)、『定年後夫婦のリアル』(大江英樹と共著・日本実業出版社)など。