部署初の女性営業として、現場のプロを相手にプレ加工木材を扱う業務に従事。子育てをしながら営業部員を束ね、“自分流”で本部長職にまい進。
ポラテック 園部雅子さん
撮影=荒井孝治
ポラテック 園部雅子さん

男社会の壁にもめげず平常心で仕事に従事

「母が体育教師で、女性もフルタイムで働いて当たり前という家庭で育ちました。私も根っからの体育会系。男性が多い職場のほうがサバサバしていて向いていると思い、この業界を選びました」と語るのは建築資材メーカー勤務の園部雅子さん。

茨城県坂東市のプレカット木材加工工場。
茨城県坂東市のプレカット木材加工工場。

飛び込んだ仕事場はおもに住宅の建築現場。入社当時はげんを担ぐ大工たちに女性の立ち入りを嫌がられることもあった。そんなときも園部さんは穏やかに「では、外に出てきてもらえますか」と声をかけ、事なきを得たという。気負わず一本筋がとおった姿勢で、結果を残してきた。

入社1年目で先輩から優良な取引先を引き継がせてもらった。初の担当を持つが、複雑な問題があると前任者に相談が行ってしまい、ふがいなさに悩んだ。当時は女性営業が珍しかったことも起因していた。

「どうしたら先輩に相談が行かなくなるだろう、何が足りないのかと悶々もんもんとし、担当者として信用を得られるように努力しました」