相手を疲れさせない話し方、カギは「横隔膜の動き」

次に教えてもらったのは、呼吸をテーマにしたトレーニング。

「呼吸するうえで大事な筋肉である横隔膜は、表情筋とも深く関わっています。つまり、大きく呼吸して横隔膜を動かせば、それだけ表情も動くということ。これが聞き手を引きつける表現力につながります」

無表情のままで話し続けると、聞き手はどこがポイントなのかわからず、集中力が低下してしまうのだとか。また、話の内容を言葉だけで理解しようとするため脳も疲れやすい。その点、表情豊かに話せば言葉にも感情がこもり、聞き手にとってわかりやすく疲れにくい話し方に。さらに、声に抑揚をつけたり手ぶりを交えたりするのもおすすめだという。

「相手を飽きさせない、疲れさせない話し手になりたい! さっそく実践してみます」(木下)

3つの基本トレーニングは、毎日継続して行うとより効果的だそう。時間がないときは「本番前に頬まわりをゆるめるだけでも、印象はかなり変わりますよ」と村松さん。

体や頬まわりの緊張をほぐす、呼吸を深くして表情を豊かにする。話し方や声の悩みを解消するには、この2点がポイントになりそうだ。

トレーニング3
【POINT】呼吸が深くなると表現力が変わります!

● 吸う&吐く動作を深くゆっくり行うと、表情をつくる筋肉「表情筋」が動き、表情の硬さがとれて声も出やすくなります。

● 表情や声が豊かになると表現力もアップ。「言いたいことがしっかり伝わる」「飽きさせない」「心を動かす」話し方につながります。

村松さんと木下編集長2