きちんと練習すれば何歳からでも変われる
最後に木下編集長は早口の改善トレーニングにも挑戦し、「自然なスピードで話せるようになってきた」とうれしそうな表情に。
「早口さんはご自身の中に流れているリズムも速いんです。緊張するとさらに速くなるので、本番前に指先でゆっくりももをたたいてリズムをとり、呼吸や話すスピードをそれに合わせておきましょう。気持ちの面でも落ち着きを取り戻せますよ」
後日、木下編集長は事前にトレーニングをしてから講師としてウェビナーに登壇。動画を見た村松さんは「表情が軟らかくなり、呼吸や声もゆったりと伸びていて落ち着いて聞ける」と語った。ただ、まだ少し早口のため、引き続き間を大切にしながら話すようにとアドバイスも。
「何事も練習すればできるようになると実感できたので、今後も練習を続けていきます」(木下)
実は村松さんも、以前は人前で話すのが苦手だったそう。研究や練習を重ねた結果上達し、気持ちの面でも前向きになれたと振り返る。
「人は何歳からでも変わることができます。大事なのは練習を続けること。そうすれば、必ずなりたい自分になっていけると思います」
※新型コロナウイルス感染防止対策のため撮影はそれぞれ個別に行いました。
感動ヴォイス協会代表理事
フリーアナウンサーを経て、大学院でヴォイササイズ(声のエクササイズ)による声の変化とメンタルや印象への効果を実証。著書に『話し方に自信がもてる声の磨き方』がある。
木下明子
プレジデントウーマン編集長
撮影=田子芙蓉 イラスト=カトウミナエ
岡山大学法学部卒業。証券システム会社のプログラマーを経てライターにジョブチェンジ。複数の制作会社に計20年勤めたのちフリーランスに。各界のビジネスマンやビジネスウーマン、専門家のインタビュー記事を多数担当。趣味は音楽制作、レコード収集。