攻撃的な部下編
逆ハラスメント部下にはアサーティブに
最近は部下からの逆ハラスメントも多く「なんでこんな非効率的なことをやっているんですか」「○○さん、ITリテラシーが低すぎますよ」「よくそれで管理職になれましたね」などと、上司が責められることもよくあります。上司も自信がないから、痛いところを突かれると、腹が立ったり、バカにされたと感じたりしますが、それで「じゃあ、あんたが管理職をやってみなさいよ」なんて言ったら大変なことに。いきなりパワハラ相談室にかけ込まれます。
ここで冒頭でご説明したアサーティブ・コミュニケーションの話に立ち返ってみましょう。アサーティブは、男性も女性も若い人も年を取っている人も、誰でも声を出すことがまず重要と考えますから、部下が上司に提案、進言することは、まったくOKです。今どきは、いろいろな専門性に長けている人が多いので、自分より専門性の高い部下から教わることは少しも恥ずかしいことではありませんし、上司がすべてに長けている必要もないわけです。だから上司であってもできないことがあれば、肩ひじ張って聞かないよりも「教えて」と素直に聞けばいい。
それぞれの光っているところを伸ばすのが上司の仕事ですから、教えてもらったら「よかった、○○さんがいてくれて」と感謝して評価すればよいのです。もちろん自分の強みを磨く努力も怠らず、こちらからもちゃんと渡せるものは渡して、部下とは“Give&Given”の関係をつくればいいと思います。