学びがあれば、失敗は失敗じゃなくなる
確固としたリーダーシップはいかに培われてきたのかと思っていると、「もともと体育会なので」と藤森さん。実は中学、高校とバレーボールの部活に励み、全国大会まで進出した強豪校の選手だったそう。しかもエースのスパイカー、副キャプテンを務めていたと聞き、選手時代の勇姿が目に浮かぶ。まさにチームプレーから学んだことが、今も自分の核になっているという。
「楽観的というか、前向きなところは変わらないと思います。ネガティブな言葉や考え方が嫌なので、何事も前向きに考える。どんな失敗や挫折も学ぶことがあれば、『失敗』じゃなくなると思っていて。常に新しいことにチャレンジしていたいですね」
それでも気持ちが落ち込むときは、家族に泣き言を聞いてもらうことで、翌日はすっきり仕事に向かえる。休日にはヨガやエクササイズなど運動を楽しんで気分を切り替えているそうだ。
「部下にはよく怖いとかいわれますけど」と本人は苦笑するが、じっくり話を聞くほどに、姉御肌で頼もしい人柄が伝わってくる。周りの部下に聞けば、やはり人望は厚いそうだ。
1964年新潟県生まれ。学習院大学卒業後、出版社の編集者を経て、ノンフィクションライターに。スポーツ、人物ルポルタ―ジュ、事件取材など幅広く執筆活動を行っている。著書に、『音羽「お受験」殺人』、『精子提供―父親を知らない子どもたち』、『一冊の本をあなたに―3・11絵本プロジェクトいわての物語』、『慶應幼稚舎の流儀』、『100歳の秘訣』、『鏡の中のいわさきちひろ』など。