テストの点数とお小遣いを連動させるのは正解か

お小遣いと成績を連動させるケースもあります。「テストで○点以上とったら、お小遣いを渡す」ようなパターンです。成績を上げる点では、一時的に効果があるかもしれませんが、お手伝いと同様、勉強をする目的がお金になってしまいます。報酬がなければ頑張れなくなる恐れがあります。

百点満点の答案用紙を手荷物男の子
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小学校の先生と話をしたときに、こんなことを聞きました。生徒から「テストの点数を200点満点にしてほしい」と言われたそうです。理由を聞いてみると、その生徒の家庭ではテストで80点を取るとお小遣いを160円もらえることになっていたそうです。100点なら200円です。テストが200満点になれば、お小遣いも400円もらえると考えたのでしょう。

冗談半分の会話だったかもしれませんが、子どもは素直なだけに、考え方の基準がお小遣いの金額になってしまう可能性があります。

勉強したくないから「お金もいらない」と考える子どもも

また、いったん成績とお小遣いを連動させてしまうと、いつやめればいいかも難しくなってしまいます。小学生であれば、100円程度でも喜ぶでしょうが、中高生になるとそうはいきません。金額が膨れ上がってしまい、その段階で報酬制をやめてしまえば、勉強をする意欲を失ってしまうかもしれません。

なかには「勉強したくないから、お金もいらない」「たくさんお金が貯まったから、塾には行きたくない」と言い出す子どももいます。

ご両親からすれば、お金の管理がしっかりできる子どもに育ってほしい、世の中の仕組みを知ってほしいなどの気持ちを込めているのでしょうが、意外に失敗してしまうケースが多いのです。