突然の一斉休校、学校現場の戸惑い
私は当時、都内の公立小学校で5年生の担任をしていたのですが、2月27日木曜日の夜の報道を受けて、「週末から一斉休校」ということを知りました。全国の教員、校長、教育委員会も同様だったと思います。事前に何も知らされていない状況での突然の発表でした。
その時は、「2週間くらい後には再開されるだろう」「遅くとも4月には通常に戻るだろう」と考えていました。3月は教員にとって最も忙しい時期です。当初は、休校中に通知表や指導要録、次年度計画などを作成することができて、通年より業務がはかどったという声もあったくらいです。
「春休みが少し早まった」と受け取った保護者や子どもたちも多かったようですが、私は「子どもたちが1カ月も学習の機会を失う」という状況をなんとかしなければと思いました。模索する中で、ICT活用やプログラミング教育などで先進的な取り組みをしている、都内の別の公立小学校の蓑手章吾先生にお願いして、クラスの様子を見学させてもらいました。Zoomを使って子どもたちをつなぎ、「朝の会」をしていたんです。