ドイツ全土でDV周知のキャンペーン
私が利用しているスーパーでは、レシートの末尾に、政府が運営するDV被害者の相談窓口に関する情報が印刷されているほか、店内にはポスターも掲示されている。コロナ禍を受けて4月に全土で始まった、“Zuhause nicht sicher?”「家は安全ではない?」というキャンペーンの一環で、約2万6000のスーパーや1万9000の薬局が参加している。コロナによる外出自粛で、助けを求めることが難しくなった被害者女性に向けた取り組みだ。
ドイツ連邦刑事庁の2018年のデータによると、ドイツでは122人の女性が夫やパートナー、または元パートナーによって殺されており、欧州ではフランスと1、2位を争うほどの多さだ。同じデータによると、11万4000人が身体的または精神的暴力にさらされた。この数字は氷山の一角で、実際にはもっと多いだろう。