男性との雑談が盛り上がる3つの質問

「○○さんは、どんなスポーツが好きなんですか?」
「なるほど、△□ですか。好きな選手とかいるんですか?」
「何か面白いエピソードがあったら、教えてください」

こんな感じで水を向けてあげれば、男性はいくらでもしゃべりだすのではないかと思われます。女性は、男性に比べるとあまりスポーツをやったり、スポーツ観戦をしないのでわかりにくいかもしれませんが、男性と盛り上がるのはスポーツネタなのです。

英国ランカシャー大学のアン・コーリーは、9歳から15歳までの男女に、「だれでもいいのでスポーツ選手を描いてください。空想の選手でも、現実の選手でもかまいません」とお願いする実験をしたことがあります。

コーリーは、ただ「スポーツ選手」といっただけで、それが男性の選手であるとも、女性の選手であるとも言っていないのですが、男性のほぼ100%が、男性の選手の絵を描きました。女性はというと、だいたい半数だけが男性の選手の絵を描きました。男性にとっては、「スポーツ」といえば「男性」というイメージがあるのでしょう。

「スポーツなんて、全然興味がない……」という人がいらっしゃるかもしれませんが、どんな業種でも、仕事でうまくやりたいのなら雑談のスキルは必須。だれとでも、ソツなく雑談できてこそ、仕事もうまく回っていくのです。そのためには、スポーツが好きだとか嫌いだとか、そんな子どもじみたことを言っていてはいけません。スポーツ新聞などでいくつかネタを拾うようにするだけでも、大半の男性とうまく雑談できるようになるものです。

(参考)Colley, A., Borman, E., & Van Millingen, L. 2005 Age and gender differences in young people’s perceptions of sport participants. Journal of Applied Social Psychology ,35, 1440-1454.

男性を説得するときには、「科学」の裏づけを必ずつける

雑談でアイスブレイクがうまくいったとして、ビジネスの本題に入ると、科学的な裏付けのある発言が求められます。

ここで、男性はスポーツが好きだということに関連して、「科学も好き」ということについても触れておきましょう。

男性は小さな頃から、化学の実験をしたり、植物や生物の観察をしたりするのが大好きです。セミの脱皮を何時間も観察していても飽きないという女の子は少ないと思うのですが、男の子はそういうことに苦痛を感じません。

大人になってからも、男性は科学が好きですし、科学の万能性を信じています。

米国ミネソタ州にあるセント・メアリーズ大学のマイケル・トランキーナが米国の国勢調査(1972年から1990年までに実施されたもの)を分析してみると、「科学の万能性を信じる」と答えた男性は48.3%、女性は39.6%という結果になりました。男性のほうが、科学を信じているのですね。

ビジネスシーンで男性を相手に話すときは、たとえ同じ内容をプレゼンするにしても、相手が女性であるとき以上に科学の裏づけを重視し、そこに比重を置くようにするとスムーズに進むことが多いでしょう。