存在感がありながら、奥深いエレガンス
90年代からはウエアが、その後ウオッチ、ファインジュエリー、そしてフレグランスの分野への進出も果たし、数々のアーティストやブランドとのコラボレーションも話題となったことで、押しも押されもせぬトップメゾンとなった。
そしてメゾンが初めて店を構えた通りの名がつけられた「カプシーヌ」が誕生したのは2013年のこと。それまでメゾンが積み上げてきた歴史やノウハウ、クラフツマンシップ─つまりサヴォアフェールを堪能できるコレクションとして、アイコンバッグの仲間入りをするのに時間はかからなかった。存在感がありながら奥深いエレガンスをたたえたデザインで、特に多くのキャリア女性にとっての最愛バッグとなったのだ。
「カプシーヌ」にはほかにも、ルイ・ヴィトンの歴史の香りが隠されている。たとえば刻印のあるリベットは伝統的なトランクへのオマージュであり、両サイドのハンドルマウントリングは、まるでファインジュエリーのような表情。セレブにも愛用者が多く、新しくも由緒正しい伝統に裏づけされた、エグゼクティブが愛する名品なのである。