女性活躍推進への理解を促したのが花王
トップの発言と行動をもとに、現場での女性活躍推進への理解を促したのが花王。SCSKは女性の積極登用に向け、意識改革を行うため、役員以下管理職のマネジメント層向けに研修を行った。現場の意識改革にはトップダウンが有効なよう。
女性管理職比率15%のイオンモールは、仕事と家庭の両立支援制度が浸透した結果、産休・育休から職場復帰する女性が25%増加。13年から連続で「なでしこ銘柄」に選定されているトッパンフォームズは、選定されて以来、女性活躍推進への意識がさらに浸透し、15年に17.6%だった男性社員の育休取得率が、18年には71.8%へと飛躍的にアップした。「えるぼし」認定のちばぎん証券に至っては、女性はもちろん、男性の育休取得率も100%に。
配偶者の転勤に伴う離職の可能性も視野に入れ、共働き世帯応援制度を用意した企業も。帝人は配偶者の海外転勤に同行できる休職制度を導入。イオンモールは転勤のある総合職から一般職へ、または勤務地転換を可能にするスイッチング制度を整え、配偶者の転勤による勤務先変更にも対応するようにしている。
今回のアンケートで、各施策が効果を発揮するまで、少なくとも2年、平均4~5年掛かっていることがわかった。「なでしこ銘柄」企業、「えるぼし」認定企業でも目標値到達は難しいよう。ただし、2030が、女性活躍の呼び水となっているのは確かなようだ。