五輪後、首都圏の不動産環境は大きく変化する。輝く街とくすむ街の差が大きく分かれる「街間格差」。令和の時代の住まいの選び方とは?

「首都圏の地価異変」土地・マンション選びの新基準

2020年の東京五輪・パラリンピックが終わった後の首都圏の不動産環境はどのように変化するのだろうか。オラガ総研代表・不動産事業プロデューサーの牧野知弘さんに解説してもらった。

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「高度成長期、団塊の世代は区部に家を持つことが難しく、郊外に拡散していきました。専業主婦のお母さんと子供がハッピーに過ごせる街が求められた時代ですね。お父さんは郊外から、長時間かけて満員の通勤電車に揺られ、都心にある会社に通っていました。

そのスタイルが大きく変化を見せたのが1990年代後半です」(牧野さん、以下同)

この時期、産業構造の変化で都心部の工場がアジアへ移転し、土地の容積率が緩和されたことでタワマンと呼ばれる超高層マンションの建設が急増。さらに夫婦共働きが当たり前となった結果、世帯年収が上がり、低金利という追い風も受け、団塊ジュニア以降の世代は親のかなえられなかった都心での居住が可能となったのである。

住みたい人気の街のランキングは大きく変化し、かつて人気だった田園調布、たまプラーザなどは順位を落とした。