季節の冷えと、内臓の冷えでカラダはピンチに!?

この時期は、暴飲暴食によっても内臓機能が低下し、内臓の冷えが起こります。そこに、小寒という季節の冷えが重なることで下腹部、さらには下肢全体(足)が冷えてしまいます。特に下腹部や下半身は腸・腎臓・膀胱・子宮・卵巣などの臓器と関連が深いことから、単純な泌尿器や生殖器のトラブルだけでなく、ホルモン分泌が乱れやすくなるため、老化が進むと考えられています。そのため、冷えが強い人は、食習慣を整えるとともに、下腹部や足も温めるように心がけましょう。

新年に入り、新たな気持ちで頑張ろうと誓ったことでしょう。しかし、忙しい日々の中で、確実に時間は経過しています。新年に誓った新たな思いが三日坊主にならないように、ここで今一度、気持ちを引き締めなければいけません。この時期はとても寒いことから、何をするにも億劫おっくうになりがち。新年に決めた思いを最後まで貫きましょう

ツボ押しと熱になる食材で、カラダを内側から温める

「カラダとココロの養生法」

この時期はカラダ、特に手足を温めることが大切です。足を温める方法としては、手足の血液循環を改善する「指もみ」がいいでしょう。ツメの生え際あたりを心地よい程度に5秒くらい圧迫した後、3秒ほど休憩してまた5秒ほど圧迫する。このような指もみを毎日各指10回ほど行いましょう。また、普段から1日30分程度の散歩を行うことは、全身の筋力や循環を改善するには効果的。もし、運動ができない場合は、手指足指の「グーパー」運動や、つま先立ち運動などを行うようにし、下肢の血液循環や筋肉の維持に努めましょう。

また、おヘソの真裏で背骨のライン上にある「命門めいもん」、首の後ろの一番出っ張った骨より2つ下の骨から指2本分外側にある「風門ふうもん」、足裏の真ん中よりやや指側で、足の指をキュッと曲げると一番へこむ場所にある「湧泉ゆうせん」といったツボは、カラダの中心を温めてくれるツボです。お灸やカイロなどを貼り、温めるようにしましょう。

「食養生」

この季節の旬は豚肉です。豚肉はカラダを温める作用があるとともに、ビタミンB1も豊富で、滋養強壮、免疫力アップに効果的です。また、東洋医学では冬の季節と関連が深いじんに属す食べ物で、冬に向いている食材と考えられています。

また、春菊もこの季節に重要な食べ物です。甘味と辛味を兼ね備えた涼性の食べ物で、ストレスの軽減効果とともに、腫れものを抑え、たんを切る作用があることから、風邪気味時に効果的な食材です。

「お勧めのツボ」

小寒を乗りきるためのお勧めのツボは照海しょうかいです(図表1)。照海は内くるぶしの真下にあり、押すと痛みを感じるくぼみの部分です。このツボは、元気を高め、カラダを温めてくれるだけでなく、耳鳴りやめまい、頭痛にも効果的です。イタ気持ちいい程度に10秒程圧迫し、5秒空けて5回程度刺激するようにしましょう。なお、足の内くるぶしあたりを触って冷たい場合は、ドライヤーで温めたり、お灸を行うのがお勧めです。

照海
イラスト=筒井よしほ(イラストAC)