フィンランドの高齢化率が世界4位なのに
年齢のことを言うと、「日本はお年寄りが多いのだから、仕方ないだろう」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。確かに、日本における高齢化率(65歳以上の高齢者が占める割合)は2018年時点で27.6%と断トツの世界一です。しかし実はフィンランドの高齢化率は21.7%と、日本、イタリア、ポルトガルに次ぐ世界第4位の高さなのです。
こういった話をすると「いや、そもそも年齢や性別にこだわっているのがおかしい」という声も、よく聞こえてきます。もちろん、それはその通りです。けれども、男女の人口がほぼ等しく、国民の平均年齢が47~48歳である日本において、国民の代表たる政治家の性別・年齢構成がこれほど偏っているのを見ると、年齢や性別にこだわっているのは、むしろ日本ではないのですか、と言いたくなってしまうわけです。
40歳以下の国会議員比率ランキング
さて、日本の女性議員の割合の低さとその理由については、本コラムの「なぜ日本の女性議員率は世界最低レベルか」ですでに示していますのでそちらをご覧いただくとして、今回は年齢にフォーカスしてみます。【図表1】は、OECD加盟国における40歳以下の国会議員の割合のランキングを示したものです。トップは同じ北欧諸国のノルウェーに譲っていますが、フィンランドは僅差の2位で36%。かたや日本は12.7%で、34カ国中の28番目です。
このランキングで日本の順位が低いのは、初めから何となく想像していましたが、ランキングを見て、その日本よりもアメリカ(11.5%、第32位)やフランス(7.6%、第33位)の方が低いというのは、少し意外でした。アメリカは高齢化率が先進諸国の中でも低く、その意味で比較的若い国ですし、フランスは39歳で大統領になったマクロン大統領の印象が強かったからです。とはいえ、今のアメリカ大統領や次の大統領選挙で候補者に上がる人々の顔ぶれを見れば、納得できるところではあります。