男性国家公務員への育児休業取得の促進について、大きな話題になっています。この取り組みは民間にも波及し日本男性の育児へのかかわり方は変わるのでしょうか。“育休先進国”スウェーデンのこれまでの経緯と現状から、日本が進むべき道を考えます。
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挑戦的な目標設定

先日、安倍首相が、男性の国家公務員による育児休業の取得を促進する制度の検討を大臣に指示したというニュースが流れました。1カ月以上の取得を原則とするとのこと、世間では賛否両論かまびすしいようです。

厚生労働省の『平成30年度雇用均等基本調査』によると、男性の育児休業取得者の割合は平成24年度の1.89%から年々上昇を続け、平成30年度には6.16%に達しています。ただし期間別の内訳を見ると、7割超が2週間未満であり、そのうち半数以上は5日未満しか取得していません。国家公務員に限って言えば、男性の取得率は12.4%と民間よりもはるかに上ですが、それにしても、この割合を100%にして、かつ全員が1カ月以上を取得するというのは、なかなか挑戦的な目標設定だと思います。