ライフスタイルも結婚の形も多様化が進む今。平成生まれの若者たちは、結婚や子育てにどんなイメージを持っているのでしょうか。大学生5人の座談会を通して見えてきた、男子と女子の驚くべき落差とは──。若者たちの意識や価値観に詳しい原田曜平さんが解説します。
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座談会メンバー
塩田 亜多夢くん/慶応義塾大学3年生。強い結婚願望も子育て願望もあり。男性
伊藤 光輝くん/法政大学3年生。結婚も子育ても「ぜひしたい」。男性
富山 連太郎くん/上智大学1年生。将来は結婚も子育てもしたい。男性
田中 雪菜さん/明治大学2年生。結婚はしたいが子なしでいたい派。女性
羽山 未来さん/専修大学4年生。結婚願望も子育て願望もゼロ。女性

結婚したい男子、苦労は避けたい女子

【原田】僕の若い頃と違って、最近は結婚しない人や子どもを持たない人、あるいは、経済的にそれが厳しいと感じる人が増えてきたね。「結婚して子を持ってこそ一人前」といった社会的プレッシャーも低くなってきている。結婚や子どもに関してはかなり自由度が高い社会になったと思うんだけど、皆は将来どうしたいのかな?

【塩田くん】僕は結婚したいし、子どももできればほしいですね。大学もそのために入りました。結婚後のことを考えたら安定した収入が必要で、そのためには大学を出て就職しなきゃと思ったんです。

「結婚したらすぐ子どもが欲しい」と話す伊藤くん

【伊藤くん】僕も結婚したいですね。それで、結婚したらすぐに子どもがほしい。2人の時間は交際中に楽しんでおいて、結婚後は思いきり子育てを楽しみたいです。

【富山くん】同じです。両親が仲よくて楽しそうなので、結婚には憧れがありますね。子どももいたらいいなと思います。

【田中さん】結婚は小さい頃からずっとしたいと思っています。でも、子どものことは前向きに考えられません。子育てにかかる労力やコストを考えると、2人だけのほうがゆとりを持って過ごせそう。だから、子どもがほしい男性とは結婚しないつもりですし、もし結婚後にほしいと言われたら相手の意見も尊重しますが、私は欲しくないと伝えるつもりです。

【羽山さん】私は結婚も子育てもしたくないです。引っ越しが多かったので同じ人とずっと一緒にいることに慣れていないし、きちんと子育てできる自信もありません。1人で生きていくことになるけど、自分のことだけ責任を負えばいいので気楽かなと思います。

【原田】どちらかというと男子のほうが結婚に理想を持っていてけれど、女子のほうが現実的に結婚はハードなモノだ、と考えるようになってきているのかな。君たち世代の女子は、女性も一生働くことになると分かっているので、そうやすやすとは結婚を選択できなくなってきているのかもしれないね。