時間を守らない人にイライラするのはなぜか
例えば、幼い時から両親に厳しく「時間は守りなさい」と教え込まれたとしましょう。
すると、その価値基準からずれた人=時間にルーズな人を見ると、すごく嫌悪感を抱くようになります。
しかし、あなた以外の全員が、あなたと同じような価値基準を持っているわけではありません。
もし、集合時間に遅れてきた友人が、「あ~、ちょっと遅れたね~。髪のセットが決まらなくて。あはは」などと言ったとしたら……。
あなたは、「私は“当り前のルール”を守っているのに、なぜあの人は“そんなこと”すら守れないのか……」と、怒りを感じ、友人に対して、拒絶的な態度になることもあるでしょう。
穏やかな人が激怒することも
では、友人の遅刻でイライラするあなたの心が狭いのでしょうか。
もしそうだとして、あなたが心がけを変えたとしても、「集合時間に遅れてもいいや」と、心から思える日は来ないと思います。
なぜなら、あなたは今までの幼少期の教育などにより「時間は守るべきもの」と言われており、それがビリーフシステムという、あなたの最大の評価基準になっているからです。
もちろん、この価値観が悪いわけではありませんし、むしろ立派だとも考えられます。
このケースでは、友人があなたの価値基準から外れて、しかも友人にそれを軽視されたことで、あなたはイライラしているのです。これは、ある意味当然な反応です。
ビリーフシステムを傷つけられたら、普段から穏やかな人であっても、激怒することだってあります。それほど、ビリーフシステムは、人の中にある核となる大切な部分なのです。
しかし、この感情をそのまま爆発させると、友人に対して、嫌悪感を抱くようになり、友情も破綻してしまうでしょう。時間に遅れたという理由だけで人間関係が破綻するのは、やはりもったいない気もしますよね。