ドラマ「これは経費で落ちません」をコミュニケーションの専門家はどのように見たのだろうか。ドラマに登場した“社内モンスター”たちを題材に、職場におけるコミュニケーションの極意を解説する。
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“モンスター社員”と対峙する経理部員たち

7月期に放映していたNHKドラマ「これは経費で落ちません」が9月末に最終回を迎えた。青木祐子の原作であり、森さちこにより漫画化された人気の作品をドラマ化したものである。天天コーポレーションという石鹸せっけんメーカーの経理部に勤める森若沙名子(多部未華子)は優秀だが、マイペースを崩さぬよう人と距離を置き、恋には奥手なアラサー独身女子。毎回、「モンスター社員」さながらの自己中心的な人物が登場し職場に波紋を広げるが、森若をはじめとする経理部員によって解決されていく。

NHKホームページより抜粋一部筆者が加筆

さて、ドラマゆえに大げさに表現されてはいるものの、本誌の読者の中には「うちの会社にも似たようなタイプの社員がいるかも……」と思った人もいるのではないだろうか。このようなタイプの人たちにどのように対応すればよいのか? ドラマに登場する個性的な人物の特徴に着目し、各タイプへの対応について考えていきたい。対人対応というと傾聴やプレゼンテーションなど自身のスキルをいかに磨くかというテーマでの記事を多く見かける。しかし、今回は各人が持つ「コミュニケーション前提」にスコープを当てて考えていきたい。