インフルエンサー・マーケティングの極意
だからこそ、インフルエンサーとタイアップしようとする企業は、「数」だけで相手を判断すると失敗します。手間はかかりますが、ワークマンプラスのように、手作業で「愛」ある男女を見つけることが重要なのです。
今年7月、ワークマンプラスが著名ブロガーとタイアップして始めた「ワークマンアンバサダープロジェクト」。その中から、毎週キャンプに行くというブロガー、「サリー」(@chottocamp)さんと共同開発した「アノラックフルジップパーカー」が生まれました。
従来の綿アノラックパーカーは「かぶり」タイプで、着用時にヘアスタイルが崩れてしまうこともあった。そこでフルジップタイプにすることで、女性も着やすくしたそうです。これらは、サリーさんの意見を取り入れた結果、生まれた商品とのこと。
数など、見た目の「スペック」に踊らされることなく、本当に信頼できる「愛」あるパートナー、すなわちインフルエンサーを、いかにして見つけ出せるか。そして、いかに彼らの声を真摯に聞き、「共に成長したい」と感じてもらえるか。
インフルエンサー・マーケティングの真髄は、企業側の手間や「誠意」であり、その本質は、恋愛における「出逢いや交際」とも似ている気がしますが……、皆さんは、どうお感じになりますか?
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立教大学大学院(MBA)客員教授。同志社大学・ビッグデータ解析研究会メンバー。内閣府・経済財政諮問会議 政策コメンテーター。著書に『男が知らない「おひとりさま」マーケット』『独身王子に聞け!』(ともに日本経済新聞出版社)、『草食系男子「お嬢マン」が日本を変える』(講談社)、『恋愛しない若者たち』(ディスカヴァー21)ほか多数。これらを機に数々の流行語を広める。NHK総合『サタデーウオッチ9』ほか、テレビ番組のコメンテーターとしても活躍中。