「実績のあるスキルは安売りせず、自分の市場価値を上げていくこと。一方で、取ったばかりの資格を利用したり、実績がなかったりする場合、最初はコストパフォーマンスのいい人材になることもけつです。続けていくうちにサイト上の評価が上がってから、単価をアップさせるのがよいでしょう」

経験を生かし、ラクな働き方を伝授

福島麻名美さんは外資系靴メーカーで事業開発部門の管理職として勤務しながら、副業でワーク・ライフ・マネジメントについてのセミナーや講演活動を行っている。

(左)徹底的に動線を考えた自称「ワーママ時短ハウス」の台所で副業の資料をつくる福島麻名美さん。副業の講演は週末と有給休暇を利用。(右)副業を始めるにあたり、ワーク・ライフ・バランスに関するハウツー本を読んで参考にした。

「家では1児の母親、会社では店舗統括マネジャーとして仕事をするなかで、常に『これからの働き方はどうあるべきか?』という課題に向き合っていました。あるとき自分がこれからの人生で何をしたいか棚卸ししたとき、“世の中の働く人をトコトン楽にしたい”という強い思いに行きついたのです」

その時点では具体的にどう実現させるか明確なビジョンはなかった。そこで、「ゼロから1をつくる部門で働けば何か見えてくるかも」と、自ら事業開発部門を立ち上げ、異動を志願。自分の強い思いをかなえるために副業の準備として勉強も始める。

「関連する本を読むうちに、私のやりたいことは『ワーク・ライフ・マネジメント』という分野だとわかり、体系的に学べるセミナーにも通い、引き続き関連本を読みあさりました」

子育てをしながらキャリアを積んだ自らの経験も生かし、2019年2月に「仕事とプライベートの相乗効果を最大化する」というテーマでホームページを開設。口コミで存在が知れ渡って企業などからセミナーの問い合わせを受けるようになった。

同時に、本業の協会からも講演の依頼が舞い込むようになる。現在では、月に2回ほど、企業や団体などに向けて講演。テーマは「仕事・家庭・趣味の3つで結果を出すマインドのつくり方」「家事の時短術」など。

「未来につながる仕事は生きがいになります。これからも、ワーク・ライフ・マネジメントで一人一人の人生が豊かになるお手伝いをしていきます」