「1つの会社にだけ所属していると、自分の人生やお金をその会社に依存してしまいがちです。でも、自ら立ち上げた副業の場合は、自分のスキルも商材も、自ら値付けをして顧客と折衝し、ビジネスを成立させなければなりません。それにより経営ノウハウが学べます。さらに、時間やタスクをマネジメントする自己管理能力が身につきます」

2.副業は“プチ起業”です

経験を積んで、将来のキャリアに備える

今は「個の時代」といわれる。アイデア次第で個人が新たなチャンスをつかむことが可能となった。

「会社に寄りかからないで生きる意識を持つ、という意味でも副業をやってみる価値はあります」

目的には主に「収入てん」「キャリアアップ」「楽しさ」がある。そのなかでも最近は、キャリアアップを重視して経験を積むためにダブルキャリアを希望する人が目立つように。

「そもそも私が副業を始めたのは、奨学金の返済と実家への仕送りで貯金ができなかったからです。お金を貯めるためにコンビニなどでアルバイトをする手もありますが、そうではなく、ウェブデザイナーという副業の道を選んだのは、その先の起業を想定してキャリアを積むためでした。将来的に起業したい人は、副業を“プチ起業”ととらえていろいろ挑戦してみるのもいいでしょう」

女性に人気の副業は、“つくる系”のハンドメード販売や“教える系”の講師業、“代行系”の整理収納アドバイザー、“メディア系”のインスタグラマーなど。

「思いきってさまざまな体験ができ、嫌になったらやめるという選択肢がとりやすいことも副業の利点です」

3.はじめる前にチェックしておくべきこと

まずは副業の目標を明確にする

副業を成功させるための留意点は、①副業の目標を明確にすること、②関心事や特技のなかから副業を選ぶこと、③本業の就業規則や法的要求事項を確認することだ。

「まずは、なぜ副業をしたいのか、目標を明確にしましょう。留学の費用を稼ぎたいなど、資金面での目標でもいいし、個人名で仕事をして自分のブランド力に磨きをかけたいなど、将来のキャリアに向けた目標でもいい。なんとなくではなく、具体的な目標を立てることがモチベーションにつながります」

何を副業にするかを決めるには、自分の好きなことや得意なことを棚卸しして、そのなかで仕事になるものを選ぶのが賢明だ。

「その仕事をしている自分を想像してみましょう。ワクワクし、楽しい気持ちになるかが大切です」