会食続きのビジネスウーマンは体臭が強くなる⁉
口のニオイ、カラダのニオイの対策を桐村先生に聞いた。
クリーニングを徹底して歯垢&歯周病対策
口のニオイの一番の原因は清掃不良。歯ブラシだけでなく、歯間ケアや水流ケアも行い清掃を徹底しよう。また、歯周病は口臭の最大の原因。女性ホルモンの影響によって女性は歯周病リスクが高いので、歯科での定期検診も忘れずに受けよう。
唾液をしっかり出す
ストレスや過度な緊張、喫煙、口呼吸などによって唾液が減ると、口臭は強くなる。キシリトール100%のガムや唾液腺のマッサージを取り入れて、唾液を十分に出すことが口臭予防に有効。
休肝日を設ける
会食の機会が多いと腸内環境が悪化し、悪玉菌の出す悪臭物質が腸管から吸収されて血液中に運ばれる。通常は肝臓で無毒化・無臭化されるが、アルコールで肝臓に負担がかかっていると十分に無毒化できず、口のニオイや体臭の原因に。また、高脂肪の食事や砂糖たっぷりの甘いもの、アルコールの摂り過ぎで皮脂の原料となる中性脂肪が増えると、皮脂臭も加速。なるべく休肝日を設け、高脂肪のおつまみやスイーツの過食は避けたい。
ストレスを減らす
男女ともに中高年になると主に体幹部から出る“加齢臭”。枯れ草や古本のようなニオイが特徴で、加齢とともに増える皮脂腺の中のパルミトオレイン酸と、過酸化脂質が結び付くことで出るニオイだ。女性ホルモンには皮脂の酸化を抑える作用があるため、女性ホルモンが減る更年期以降では相対的に男性ホルモンが増えて、加齢臭が発生しやすくなる。加齢臭は活性酸素を発生させるストレスによっても強くなるので、ストレスをためない生活を心がけよう。抗酸化作用のあるファイトケミカルを含む野菜、海藻、雑穀、豆類を取り入れて。
「いい汗」をかける汗腺を育てる
汗の原料は血漿という血液の成分。汗腺にはミネラル分を再吸収するろ過機能が備わっているため、汗の成分のほとんどは水分でニオイも少ない。しかし、普段からあまり汗をかかない生活をしていると、汗腺の働きが低下してろ過機能が働かず、ベタベタとしたニオイの強い汗が出る。有酸素運動や湯船に浸かる習慣を身に付けて「いい汗」をかけるようにしよう。
同じ靴を連続して履かない
足特有のニオイの原因は「イソ吉草酸」という脂肪酸で、納豆やウォッシュチーズのようなツンとしたニオイが特徴。靴の中は高温多湿で、足裏の常在菌が角質を餌にして繁殖する、いわば“菌の培養地”だ。連続して同じ靴を履かない、制汗クリームなどで汗を抑える、抗菌インソールや消臭繊維の靴下などを取り入れてニオイ対策を。
頭のニオイは頭用制汗スプレーで対策を
頭や耳の後ろから臭う脂っぽいニオイは、皮脂と汗の混合臭である「ミドル脂臭」。男性特有のニオイとされるが、実は女性にも発生することがある。耳の後ろのニオイはムレると臭うので、髪はまとめるといい。頭皮のニオイは頭用の制汗スプレーを活用しよう。洗浄力の強いシャンプーで洗い過ぎて頭皮が乾燥すると、頭皮を守ろうとする働きで逆に皮脂が増えてしまう。乾燥しやすい人は、アミノ酸系シャンプーや頭皮用保湿剤を取り入れるといい。シャンプーのついでに、耳周りもきちんと洗い、お風呂上がりはタオルで水気をしっかり拭き取ろう。