いい医者と巡り会うにはどうすればいいか。医師の和田秀樹さんは「医者が患者さんに『大丈夫や』と言って笑顔にしてくれるようなパーソナリティの人なら、そこはいい病院と言える。医者に行くたびに気が重くなるとか、薬を飲んだら体調が悪くなるという状態を我慢するべきではない」という――。

※本稿は、和田秀樹『60歳からの「手抜き」の極意』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。

握手する医師
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不必要な薬を飲めば、必ず何かしらの副作用がある

病院に行くと、多くの薬が処方されます。「そんなに飲まないのに」「家に余ってるのに」と思いながらも、いらないとは言えずにもらってきてしまう人が多いのではないでしょうか。

本当にそんなに多くの薬がいるのでしょうか。私はかなり懐疑的です。薬は安易に飲まない方がいいと思っています。不必要な薬を飲めば、必ず何かしらの副作用はあるので、飲まないに越したことはないと思うのです。

何事も手抜きをしてはいけないと思う人は、薬の飲み方にも手を抜きません。

1日3回と言われたら、時間を決めて3回きちんと飲まなくてはいけないと思います。けれども、言われたことをそのまま守るということが、果たして本当に自分の体にとっていいことなのでしょうか。

「大人は1日3回服用」と決まっていれば、医者はそのとおりに指導します。その人の体の調子や状態を考えているわけではありません。

薬には半減期というものがあります。これは、肝臓で分解、腎臓で濾過して排泄することによって、薬の体内濃度が最大ピークの時の半分になるまでの時間です。

半減期に合わせて次の薬を飲むと血中濃度が安定するというのが一般的なモデルで、多くの薬は半減期がおよそ8時間ほどになるように設定されています。だから、朝昼晩の1日3回服用となるのです。