日々の食習慣で、老化の原因「糖化」を予防!

「カラダとココロの養生法」

肌のコンディションを考えるうえでは、コラーゲンなどのタンパク質と糖が結びつく「糖化」が問題とされています。パンや白米などの主食や甘いお菓子類には多くの糖が含まれていますが、これらの糖とタンパク質が結びつくことで糖化が起こるとAGE(終末糖化産物)が発生し、皮膚の乾燥やくすみ、たるみ、シミなどの症状が起こりやすいとされています。そのため、近年、AGEはアンチエイジングの分野で注目されています。さらに、糖化は、美容面だけでなく、動脈硬化や糖尿病の合併症、がんやアルツハイマー型認知症などの多くの生活習慣病や病気にも発展する可能性が指摘されていることから、健康面でも無視できません。

そのようなことからも、普段から糖化を起こさない食習慣を心がけることが大切です。なお、AGEの発生は糖類の量だけではなく、調理方法にも大きく左右されます。通常、AGEは食品を高温で加熱することで褐色化すると、大量に発生することが知られています。そのため、糖分を減らすだけでなく、調理方法も焼いたり、揚げたりすることより、「蒸す」「煮る」、さらには「生」で食べるなどの調理方法に変えてみましょう。なお、肌のうるおいや乾燥、さらにはアンチエイジング対策が気になる人は、この機会に食習慣そのものを見つめ直してみることが大切です。

「食養生」

この季節は、サンマなどで栄養を補充しましょう。サンマは秋の風物詩でもありますが、特にサンマのはらわたには心臓を丈夫にし、疲れ気味のカラダを癒やす作用があります。辛み成分のショウガはカラダの芯を温め、代謝を高め免疫力をアップしてくれる働きがあり、全身の血流が良くなるため、気分を発散し、リフレッシュさせてくれるでしょう。

「お勧めのツボ」

秋分の時期を乗りきるためのお勧めのツボは、養老ようろうです(図表1)。養老は手首のシワの中心より1センチほど小指側の突起した骨の際、薬指寄りの下のへこんだところにあります。このツボは、アンチエイジングのツボとして知られるだけでなく、目の症状や肩から腕にかけての痛みにも効果的です。

イラスト=筒井よしほ(イラストAC)

養老をイタ気持ちいい程度に10秒程圧迫し、5秒空けて5回程度刺激するようにしましょう。また、継続的にアンチエイジングを行いたいときには、養老を定期的にマッサージしたり、米粒など小さな粒を絆創膏ばんそうこうなどで貼っておくとさらに効果的です。