8%か10%かを気にするより概ね得する決済手段を
軽減税率の導入によって、会計処理が複雑になることなど、課題も多く、導入の可否については色々と考えるところもあります。しかし、導入が決まっているのであれば、家庭としてできることを考えてみるのが得策でしょう。
制度が始まる前は、どの商品が8%になるか、10%になるか気になるかもしれません。しかし、実生活に照らして考えた場合、買い物をするたびに「これは8%か、これは10%か」と考えることや、「8%だから買おう、10%だからやめよう」というのは、お買い物の目的を満たせなくなる可能性が高く、現実的ではありません。
消費者としては支払い方法を変えるなどして、「概ね得」する戦略をとっていけるとよいでしょう。
政府主導のキャッシュレス・消費者還元事業に注目
「概ね得」する戦略の1つがキャッシュレス決済による支払いです。
現在でもクレジットカードや、コード決済などをもちいる「キャッシュレス決済」には、ポイントなどの還元があり、現金を使った支払いよりも有利です。加えて、消費税があがる10月1日から2020年6月30日までの9カ月間は、政府が主導する「キャッシュレス・消費者還元事業」が実施されます。
「キャッシュレス・消費者還元事業」では、主に中小企業での買い物に対して5%や2%のポイント還元を上乗せするものです。チェーン展開している店舗の場合、直営店だと大手企業に分類されるものの、フランチャイズ店舗の場合、中小企業に分類される店舗もあり、こうしたケースでは2%の還元が受けられます。個人商店などは5%の還元です。
なお、大手コンビニ各社では、フランチャイズ店舗は制度のバックアップで2%の還元、直営店は本部が費用を負担して2%の還元を行い、どこのお店でも2%の還元が行える方向を示しています。