キャッシュレス決済が広まる中、気づけばお金がなくなっている“隠れ赤字”の人が急増しているといいます。現金、クレジットカード、キャッシュレス決済、今日合わせていくら使ったか自信をもって答えられない人は要注意かもしれません。今のうちに支出をコントロールするコツを家計再生コンサルタントの横山光昭さんが教えてくれます。

※本稿は横山光昭『キャッシュレス貧乏にならないお金の整理術』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

クレジットカード決済機にスマートフォンを置く若い女性の手
※写真はイメージです(写真=iStock.com/YakobchukOlena)

キャッシュレス時代に増える隠れ赤字の存在

あなたは「現金派」ですか? それとも「キャッシュレス決済派」ですか?

買い物をするときは、スマホでピッ、今や多くの人がキャッシュレス決済を利用する時代です。ポイントもつくし、簡単だし……便利でお得なキャッシュレス決済は今後ますます広がっていくでしょう。

しかし、その陰で“ある問題”が起きています。それは、“隠れ赤字”の人が増えている、という問題。毎月の家計が赤字になっていることに気づかない人がたくさんいるのです。なぜでしょうか?

原因は、お金を支払う方法が増えたことによる“混乱”にあります。

「現金」「電子マネー」「クレジット」……。

今、支払いの方法が多様化しているため、お金を管理するのが難しくなっています。現金だけなら、財布に入っている量でその増減をつかめますが、そこにキャッシュレスという“見えないお金”が加わったことで、いったい全部でいくらお金を使ったのか、わかりにくくなっているのです。

しかもキャッシュレスは、現金より使いやすい感覚があると思います。本来はスマホやカードに入っているお金も、「現金」と同じ大切なお金ですが、まだ使う人の感覚がそれに追いついていません。

これまでのお金=現金(現物)という感覚から、お金=数字(デジタル)という認識に変えていかなくては、安易に使いすぎてしまうことは避けられないでしょう。

その結果、あれ? 思った以上にお金を使っているな、と明細を見て気づく人がいま、たくさんいるのです。