話すだけで問題が解決するテディベア効果
コンピュータの業界ではこういったことが昔からよくあったようで、とある大学のヘルプデスクにはテディベアのぬいぐるみが置いてあって、問題に困った学生にはいったんぬいぐるみに向かって説明させたという話があります。
つまり、相手は誰であってもいいのです。こんな風に自分勝手に話しているうちに自己解決することを「テディベア効果」と呼びます。
このクマのエピソードから私たちは、原因不明の問題にハマったときに「ちょっとクマってほしい」と言って仲間に話しかけるようになりました。相手はクマになったつもりであいづちを打って聞いてあげます。そうすると、大体のことは自己解決することができます。「クマってもらう」、これもザッソウの1つです。
相談は雑なくらいがちょうどいい
ザッソウという言葉には、「雑談と相談の組み合わせ」以外に、「雑に相談する」という意味もあります。
あなたがマネージャだとして、部下やメンバーから相談を受けるとき、どういった状態で相談を受けたいでしょうか。
仕事の進め方で悩んでいるのに、粘りに粘って締め切りギリギリに相談にこられると困ってしまいます。「もっとサクッと相談してくれたら解決したのに……」と言いたくなるのもわかります。
考え抜いてからの相談も、報告みたいな感じになってアドバイスがしにくいものです。品質や出来栄えに妥協はしたくないので、ちゃぶ台返しをすることもありますが、それも心苦しいものです。
一通り考えてみたのであれば、完璧を待ってから相談にくるよりも、雑な感じで相談にくるくらいがちょうどいいのではないでしょうか。
また、声をかけるときに「ザッソウいいですか?」と言ってもらうことで、心の準備ができますし、「ザッソウでもいいなら」と心理的な負担も少なくなります。