交代浴やキュウリで熱を逃がして、根本から改善を

「カラダとココロの養生法」

この時期に大切なことは、自律神経を整え、安定させること。発汗も体温調節もすべて自律神経の作用です。特に寒い時期は自律神経を調整する機会が少なかったため、調整能力が落ちています。汗をかかない、肌のトラブルがある、内臓の調子が悪いなどの症状がある場合には、自律神経を鍛えましょう。

自律神経を鍛えるためには、「交代浴」がお勧めです。交代浴は、まず①ぬるめのお湯に8~10分ほど浸かり、カラダを温めた後、②冷水シャワーを首や肩、背中や腰に当てます。その後、③5分ほどお風呂に入る動作を基本とし、②~③を5回程繰り返したのち、最後は①でカラダを温めます。サウナでもこの繰り返しの動作は、同じ効果が得られます。発汗を繰り返すことで、自律神経を整えることができるのでぜひ行ってみましょう。

①ぬるめのお湯に8~10分浸かる→②冷水シャワーを首・肩・腰に当てる→③ぬるめのお湯に5分浸かる ※②~③を繰り返し、最後に①で温める
「食養生」

この季節はカラダの熱を取ってくれるキュウリなどを食べるといいでしょう。キュウリはウリ科の植物で、カラダを冷やす作用に加え、利尿作用があります。そのため、体内にこもった熱を冷やし、貯まった水分を排出するのに最適な食材です。また、キュウリは食べるだけでなく、輪切りにしてパックなどに用いることで、肌のほてりや炎症を収めてくれる作用があります。キュウリを利用し、内と外からカラダを整えていきましょう。

なお、ラッキョウもこの時期に旬を迎えますが、ラッキョウは「辛み」に分類され、気血の巡りを良くしてくれる食材です。冷え性の方や気分がめいりやすい方、さらには夏風邪を引きそうなときには、食事にラッキョウを取り入れてみてください。

「お勧めのツボ」

芒種を乗りきるためのお勧めのツボに、少海(しょうかい)があります。少海はヒジの内側にあるツボで、自律神経を整えてくれる作用があります。ストレスに伴う交感神経症状である、手の冷えや耳鳴り、めまいなどに効果的なツボです。また、頭痛や歯痛、胸の痛みなどにも使えます。少海の場所は、ヒジを曲げた際に内側にシワが寄っている部分で、小指側にある骨の突端のやや内側にあります。

イタ気持ちいい程度に、5秒圧迫し3秒離す刺激を、左右10回程度行います。自律神経の調整に、1日3回定期的な刺激を行ってみましょう。