啓蟄の時期に多い疲れの、タイプ別対処法を知ろう

「タイプ別・疲れの原因」

疲れの原因はさまざま。まずは一生懸命頑張りすぎで、自分にブレーキを掛けられない頑張り屋さんタイプの人は、アクセルである交感神経が亢進(こうしん:たかぶっている)した状態であるため、全身の筋肉が硬く、力が入ったままになっています。

次は、生活リズムの乱れによって疲れてしまう、生活習慣タイプの人。このタイプの人は、食事をしても消化吸収がうまく行えず、エネルギーを効率的に利用できていないことで疲れてしまいます。

最後に年齢による加齢タイプ。このタイプの人は、全身の筋力が落ち、体力と活動量が釣り合っていない状態から、疲れを引き起こします。

「タイプ別・疲れの対処法」

頑張り屋さんタイプは、無理をしているためリラックスすることが何よりも大切です。リラックス法にはさまざまな方法がありますが、アロマオイルなどの香りをうまく利用すると効果的。たとえば、ローズ系は沈んだ気分を高め、血行促進作用があり、ラベンダー系はストレスや緊張を取り除く作用が、柑橘系には鎮痛・気分の改善・疲労回復などの作用があることが知られています。自分に合った香りを見つけましょう。

生活習慣タイプは、栄養がきちんと補給できていないかも。まずは、1日3食、バランスよく食事を摂ることが大切です。きちんと食べていても疲れる人は、消化吸収がうまくできていないことも考えられます。チーズやヨーグルトなどの乳製品や、漬物などの発酵食品を多く摂取し、腸内フローラを整えるようにしましょう。

加齢タイプは筋力をつけること大切です。まずは下半身の筋力を鍛えましょう。椅子に座り、片足をもう一方の膝の高さまで真っすぐ上げ、10秒その位置をキープする運動を、1日10回、3セット行うようにしましょう。

背筋を伸ばして椅子に座り、片方の足の膝下を真っ直ぐのばして膝の高さまでゆっくり上げて10秒キープ。このとき、足首は直角に曲げておく。太腿の前面の筋肉を意識しながら、上げ下ろしを10回ずつ両足交互に行う。

啓蟄は色々なものが活発に動く時期だけに、ココロもカラダも疲れやすいのが特徴です。疲れは、体力を消耗するだけでなく、気力まで消耗させてしまいます。1年の大切なスタートですから、心身ともに休息を取り、しっかり営気を養うようにしましょう。

なお、カラダを休めるだけでは営気は養えません。休日でも、仕事や家事のことを考えたり、悩んだりしていては、意味がありません。1日5分でもよいので頭を空っぽにし、余計なことを考えないことが、リラックスには何よりも大切です。

「啓蟄」の特徴

● 心身の症状
カラダ:全身倦怠感、不眠
ココロ:やる気の低下、集中力の低下

● 季節に多い症状
疲労

● 心身の養生法
軽い散歩やウォーキング
爪もみ、足上げ運動など

● 食養生に効く食材
ネギ

● ツボ
労宮(ろうきゅう)

写真=iStock.com