立春に引き続き、目や全身の循環障害が現れやすい
雨水では、立春にみられた目の症状や筋肉の引きつり、こむら返りが悪化し、目の充血やむくみなど、全身の循環障害が現れます。また、爪の色が悪くなったり、爪が傷んだりとカラダの末端にも変化が認められます。
なお、春の季節に関係する「肝(かん)」は、東洋医学では血液を蓄え、体内の血液量を調整する役割があるため、雨水に循環の悪化が認められると、その先には中枢神経や自律神経系などにも影響をおよぼし、さまざまな症状へと発展する可能性があります。
物事が動きはじめる雨水には、いろいろなものが活発になりますが、先の立春に認められたイライラや怒りやすいなどの感情的な変化を放置したままにしておくと、精神的負担が積み重なって疲れがたまり、やる気がなかなか起こりません。
そんなときは、季節の変化にココロやカラダが追いついていない証拠。早めにコンディションを整えることが必要です。
雨水に効く、カラダとココロの「養生法」を知ろう!
「運動」
この季節は目の充血やむくみなど循環障害が目立ちはじめます。そのため、むくんだ部位の筋肉をストレッチしたり、マッサージしたりすることが大切。特に循環を改善するには、リズムよく1秒に1、2回程度、規則的に筋肉を揉んだり、マッサージしたりしましょう。
また、ウォーキングで全身の血液の循環をよくすることも効果的。ふくらはぎは第2の心臓とも呼ばれ、ポンプのように全身の血液循環を調整する役目もあります。また、歩くことは気分転換にも最適。10分でもよいので、一定リズムで歩くことがお勧めです。
「食養生」
この季節に効果的な食材は「春キャベツ」と「ホウレンソウ」です。春キャベツは甘みのある食材なので、イライラを解消したり、消化を促進したりするのに効果的。さらに、消化もよく、ダイエット効果も抜群です。ホウレンソウは血液の流れをよくする効果もあり、また、ホウレンソウに含まれるシュウ酸が、ストレスや便秘の改善にも役立ちます。
「お勧めのツボ」
この季節にお勧めのツボは、「承山(しょうざん)」です。承山は、ふくらはぎの真ん中あたりにあるツボで、第2の心臓である腓腹筋(ひふくきん)上にあるツボ。下肢のむくみに効果的ですので、承山を1秒で1、2回程度の指圧、またはマッサージしましょう。