もちろん、リスクがゼロというわけにはいかない。

「日本の株価は、直近30年間でならすとおよそ上下25%以内のブレ幅。これを根拠に30年投資し続けると仮定すると、約3割の人が元本割れしてしまう計算になります」

これを高いと感じるか低いと感じるかは人によってさまざまかもしれない。だが加谷氏は続けて言う。

「逆に言えば、約7割の人は元本割れを起こしません。さらに上手くいけば約3割の人が300万円をはるかに上回るリターンを見込めます」

投資のコツはともかく始めてしまうことだと加谷氏は強調する。

「投資はスポーツと同じで長く練習した人の勝ち。まず勉強してからと考える人も多いですが、たとえば野球を始めるなら、最初に本を買って勉強する人はいませんよね。習うより慣れろ、です」

習慣化できれば、成功したも同然

一方、3000円では銘柄選びも限られるし、難しいと感じる人も多いだろう。

そうした場合に加谷氏が勧めるのはETF(上場投資信託)、つまりインデックス型の投資信託だ。日経平均やTOPIXの動きに連動するため、値動きがわかりやすく、毎月決まった金額を積立投資しやすい。

ETFの平均的な利回りは約5%。個別銘柄よりは手数料が1%程度かかるとはいえ、月々3000円の積立投資を10年続ければ50万円弱、18年では100万円以上に増やせるのは魅力。