営業訪問前にリップを塗り直す理由
無理難題を出された場合でも、「とにかく一回、がんばってみます。そのうえでどうしてもできない場合にはご相談します」と伝え、誠意をみせるという。
的確かつ冷静にクライアントに対処しているように見える大河原さんだが、今でも新規で声をかけるときには緊張するという。
「お店に入る前にリップを塗り直して気持ちを落ち着けてから、第一声で元気に挨拶をする、その繰り返しです」
入社間もない頃は、1日30件を目標に営業をしていたが、現在の目標は15件。しかしそれは1件あたりの時間のかけ方や先方との接し方が変わったからだ。“ダイレクトに話を進めず、上手に相手のニーズを引き出していく”、これが大河原さん流・話し方のコツのようだ。
A4サイズのノートにマス目を入れた、オリジナルの予定表です。訪問先を書く手帳とは別に、営業先で出された宿題などを、1マスに1つずつTo Doとして記入し、完了したら、赤ペンで×を入れていきます。営業先で打ち合わせする際にこれを出して、やるべきことを記入していくので、常に持ち歩いています。入社当初、やらなければならないことが多すぎて優先順位がわからなくなっていたとき、当時の上司が教えてくれました。今は後輩にも教えています。
(2)ストレス解消法は?
酒屋担当者と飲食店担当者間で社内調整も必要なので、社内の人とはよく話をします。悩んでいるときは、同期や先輩、上司と飲みに行ってアドバイスをもらいます。話しながら泣いてしまうこともよくあるのですが、風通しがよく相談しやすい会社なので、温かく相談にのってもらってすっきりします。名刺入れや仕事で使えるものを衝動買いしたり、気分を変えたいときには深夜でも、ネイルを塗り替えて気持ちを上げることもあります。
(3)学ぶときには?
日本経済新聞の電子版で、ニュースや飲食店、競合他社の情報を仕入れますが、営業方法は実践と社内の人から学ぶことが多いです。
撮影=市来朋久