採用で「商才がある人」を見つける方法

今や希少となった「商才を備えた人材」を観察し分析してみると、そういった人材を見抜くポイントがいくつか見つかる。次の10の適性のうち、いくつ持っているかをチェックすれば、相手に商才があるかどうかをはかる手掛かりになるはずだ。社員を採用する際や、社員を幹部に登用するときなどに活用してみてはどうだろう。もちろん、多ければ多いほどいい。

1、親が商売やビジネスをしていて、親が働く姿を子供時代から見ており、腰を低くして人に頭を下げることを当り前に生きてきた。

商才が磨かれるには、子供時代から商売をする親の背中を見て育ったどうかが、重要な役割を果たす。「いつもご利用いただき、ありがとうございます」「どうかまたのご利用を心よりお待ち申し上げております」といった感謝の言葉を絶えず口にし、いつも顧客に頭を下げている親の姿を見て育てば、子供もそうすることが当り前だと思い、自然に腰を低くして人に相対することができる。

2、子供から学生までの間に、何かしら収益を上げる楽しさや面白さを実体験している。

文化祭の模擬店で収益を上げる面白さを経験したり、ゼミの打ち上げで利用する飲食店と交渉してその力量を見込まれて在学中に働く経験を積んだりするなど、学生時代にビジネスする面白さについて何かしら身をもって体験している人が多い。これは与えられた「作業」を単にこなすアルバイト仕事とは異なる経験だ。

3、可愛げがあり、年上の人から可愛がられる。

人に慕われ親しみを持たれやすいキャラクターの持ち主で、可愛げがある若者として、学生時代から年上の人たちからかわいがられて来ている。若者ながら、歳の離れた大人の知り合いが多い。またサラリーマンよりも経営者や自営業者、フリーランス(個人事業主)の友人知人が多いことも特長だ。

4、学んだことは、すぐに実践する

学校や書籍で学んだことは頭の中だけに留めておかず、自分でできることはすぐに実践する行動派が多い。理論は実践してこそ価値があることを自身で知っている。

5、観察力に長けており、人の気持ちを察することができる

周囲で起こっていることに敏感に反応し、相手の気持ちや立場を素早く察することができる。奉仕精神に富んでいる。

6、よく気がつき、会話力があるので、飲食店などですぐに顔を覚えられる

相手に気遣いができ、気の利いた会話ができるので、サービス業のスタッフなどにすぐに顔を覚えてもらえる。そのため相手から厚遇を受けることもある。

7、メールや手紙の文章表現をなおざりにしない

メールや手紙を送る際に紋切りの表現やありきたりの定型文でなく、独自の文章表現などの工夫をするので、もらった相手の記憶に残る。年賀状やSNSでやり取りする相手が年毎に増えていく傾向がある。

8、まめに連絡を取り、お土産を持参するなど、関係を強化することをいとわない

尊敬する目上の人などにはまめに連絡を取り、逢う時には手土産を持参するなど、関係を強化する行為をさりげなく行っている。恩人を大事にしている。

9、自分は運がよいと、自身で信じている

どちらかといえば楽天的で、自分は運がよいと自身で信じている。

10、約束を守り、義理堅い

小さな約束でも守り、良くしてもらったりチャンスを与えてもらったりした人のことは時間が経過しても忘れずにいる。誕生日など記念日には、必ずお祝いのメッセージを届けている。長野県上田市にある前山寺の石碑に刻まれた「かけた情けは水に流せ 受けた恩は石に刻め」の言葉のように行動し、日頃から他人に「与えること(give)」を実践している。

第3回「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査の調査概要
調査元/リスクモンスター、調査方法/インターネット調査、調査エリア/全国、期間/2017年6月21日(水)~6月26日(月)、調査対象者/大学1年生および2年生の男女個人、調査対象企業と選定方法/各業界の大手企業・組織200社を抽出、有効回収数/500サンプル