「俺は関係ない」という社員をどう巻き込む?
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「自分とは関係ない」と思う人と壁ができた
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●どんな人とでもつながることができる仕組みをつくろう!
ダイバーシティそのものを企業戦略のひとつと位置づけ、トップ自らコミットしてその取り組みを実践しているGEジャパン。グローバル企業のメリットを活かし、本国アメリカをはじめ、世界各国のGEで採用されている独自のダイバーシティ施策、それがアフィニティネットワークだ。
アフィニティネットワークとは、簡単に言うと社内のボランタリー(自発的な)サークルのような活動であるが、一般的な社内サークルと異なる点は、役員などの経営層がスポンサーとして活動に関与し、経営にも働きかけるシステムが構築されていることにある。米GE会長ジェフリー・イメルト氏をはじめ、GEジャパン社長の熊谷昭彦氏の年間計画にも女性社員の育成や、女性リーダーをプロモートするなどの目標が組み込まれている。
女性全員が参加して横のつながりを持つ
GEジャパンのアフィニティネットワークは5つのグループで構成されており(図参照)、もっとも新しいアフィニティとしてGLBTAがある。それぞれが単独で活動し、コラボレーションなどもしている。なかでも、もっとも規模の大きいグループが1997年に発足した「Women's Network(ウィメンズ・ネットワーク)」だ。現在ウィメンズ・ネットワークは、世界に170のハブ(国や地域ごと)を有し、定期的に各国のグループリーダーたちと情報交換をして、知識やノウハウのシェアを行いながら運営をすすめている。
専務執行役員・政策推進本部本部長の浅井英里子さんは、3年ほど前からウィメンズ・ネットワーク日本代表を務めている。代表に就任する以前は、活動自体は知っていたものの興味はなかったという。しかし、実際に取り組みをはじめてみると、この活動の面白さとやり甲斐を実感したそうだ。
「我々の会社はさまざまな事業をしていますので、縦のつながりはありますが、横のつながりがあまりありません。ですからこういった活動を通じて、普段関わりのない人とつながったり、ビジネスリーダーなど、仕事では遠い存在の方ともフラットにつながり合えることは、社内ネットワーキングという面からもすごく良い機会になると思っています」(浅井さん)