男が感じている女性部下の難しさ
【広報】実は全員が女性で、ほとんど年上というグループのリーダーを任せられたことがあるんです。しかも「今までのやり方を全部変えろ」というのが僕のミッションだったので、業務のプロセスからゴールまで全部否定するところから始まるんですよね。つらい立場でした。「何この人、いきなり外から来てかき回して」という目で見られました。女性たちのリーダー格といろいろ話すんだけど、話せば話すほど彼女がイライラしてきて「それって皆が賛成するかどうかわかりませんよ!」と突き放されたり。
【人事】針のむしろ状態ですね。胃がキリキリすることはなかったですか?
【広報】ありましたよ~! 全体ミーティングの時間に会議室に行ったら、一人もいなかったこともあります。全員にボイコットされてショックでしたよ。新入社員のときの先輩女性も部下にいたのでやりにくかったですよ。ストレスで少しは痩せるかなと思ったけど、逆に太っちゃいました(笑)。
【営業】女性と、コミュニケーションをとるのは難しいですよね。たとえば「営業には、臨機応変に対応する主体性が大事なんだよ」と言うと、男性であれば「確かにそうですね」と言うけど、女性は「何ですか主体性って?」って。男性が当たり前だと思っていることが通用しない。だから今では一緒に仕事をするときに事前にパワーポイントで資料をちゃんと作って説明しているけど、比較的うまくいっている。
【人事】わかるな。この仕事やっといてと頼むと確かにアウトプットはするんだけど、本人はなぜか不満をためている。聞くと「何のためにこの仕事をさせられているのか私はわかりません」と言われた。「とりあえずやっとけよ」というだけでは済まない。
【広報】最初の女性部下のときに失敗したことがありますよ。文句を言ってくるので「これはこういうことだろう。まずやれよ」と命令口調で言ったら、くってかかられた。機嫌が悪いときなんかプンプンしてて、視線も合わせてくれない。話しかけてもパソコンのほうを向いて「ハイ、ハイ」。何だこいつと思ってムカッときた。
【営業】いるいる。こっちが何か言っても、ただ「ハイ、ハイ、ハイ」。男性だと「何だ、その態度は」ってやれるけど、女性には怒るに怒れない。その場合は一回距離をおいて僕ではなく、違うやつを行かせてクールダウンさせるようにしている。
「私の担当じゃありません」
女性はすぐに仕事の範囲を限定しがち。もう少し視野を広げてほしい。
「いやいや、そうじゃなくて……」
条件反射的に反論する女性は多い。まずは一度受け入れて。
「だって、○○さんが言ったじゃないですか」
「だって」で文章が始まり、人のせいにするのは絶対NG。
S.T.覆面座談会=撮影