声を上げることは無駄ではない

保護者の有志グループは、待機児童問題について引き続き、ほかの党にも呼びかけを行っていくそうです。

治部さんは「いちばん驚いたのは『働きたい女性が働けないのはおかしい』と言う男性議員が複数いたことです。背景には『一億総活躍』や『女性活躍推進』の流れがあります。多くの議員が予算について触れており、問題の本質が予算であることは分かっているようでした。次の課題は子ども政策の優先順位を上げること」と言います。

今回の「保育園落ちた日本死ね!!!」ブログからの一連の流れは、今まで「どこの誰かわからない」と思われていたネット上のサイレントマジョリティがしっかりと対面で政府に訴えたこと、顔が見える関係になったことが大きいと思います。

声を上げることは無駄ではなく、小さな子どもがいる忙しい方たちもネット上で署名したり、記事を拡散することができる。それが政府を動かすというのは大きな体験ではないでしょうか?

あの子育てしやすいと評判のフィンランドでは、50年も前に母親たちが「保育園不足」に対してデモを行っていたそうです。

現在「保育についてあなたの声をお聞かせください」という厚労省の意見の募集がありますので、ぜひ活用してください。(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000117083.html

●国民会議でのプレゼンと提言全文のアメブロはこちら
http://ameblo.jp/touko-shirakawa/entry-12154648389.html

白河桃子
少子化ジャーナリスト、作家、相模女子大客員教授
東京生まれ、慶応義塾大学文学部社会学専攻卒。婚活、妊活、女子など女性たちのキーワードについて発信する。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活」を提唱。婚活ブームを起こす。女性のライフプラン、ライフスタイル、キャリア、男女共同参画、女性活用、不妊治療、ワークライフバランス、ダイバーシティなどがテーマ。講演、テレビ出演多数。経産省「女性が輝く社会のあり方研究会」委員。1億総活躍会議民間議員。著書に『女子と就活』(中公新書ラクレ)、共著に『妊活バイブル 晩婚・少子化時代に生きる女のライフプランニング』(講談社+α新書)など。最新刊1月5日発売『専業主夫になりたい男たち』(ポプラ新書)。