カンボジアで不動産業を営む荒木杏奈さん。軽い気持ちで遊びに行ったカンボジアの土地に魅せられ、すぐに会社を辞めて移住した。起業する気などなかった彼女が、会社を設立したきっかけとは?
カンボジアの活気あふれる土地に魅せられて
いまだ内戦の悲惨な記憶が残るカンボジアで不動産業を営む荒木杏奈さん。
「日本で金融系の仕事をしていた頃の担当は東南アジアの金融マーケティング。そこの元同僚がカンボジアに渡って仕事をしていたので、軽い気持ちで遊びに行ったら、活気あふれる魅力的な土地にすっかり魅せられました。すぐに会社を辞め、現地在住権を取って移住。そのときは貯金もあったし、3年間ほど遊んで帰ってこようと思っていたのですが……」
元同僚の働く金融会社に籍を置き、異国ライフを満喫。しかし、日本とカンボジアの合弁会社だったその会社は日本側の撤退で解散を余儀なくされたという。
「そのまま会社をたたむのはもったいないと思い、その会社を引き継ぎ、新たに不動産業を始めようと考えたんです。当時すでにGDP成長率7%でしたし、私自身、カンボジアに渡ってすぐ、1350万円で買った1ベッドルームのコンドミニアムが、半年で1800万円まで値上がりした経験もあり、これから伸びる分野は不動産業だと確信していたことも後押ししました」