「変化」しても周囲に嫌われない、たった1つのコツ

さて、最後に。会うたびに違っている印象を与えるくらい、それこそ朝令暮改を繰り返す人の中には、とても嫌われてしまう人も少なくありません。その多くは、過去の自分を棚に上げて、今の自分の考えを周囲に押し付けるという共通点を持っています。そんなことをすれば嫌われることは分かりそうなものなのに、自分が変わったことを正当化しようと思えば思うほど、人に自分の考えをぶつけ、自分の中で正しいものとして固定化するのです。

今までの考え方は間違っていたから、もしくは、過去の自分のやり方では対応できなくなってきたから、と前置きをすることなく、新しい自分を周囲に押し付けても、それは受け入れられません。失敗を積極的に周囲にも認めて先に進むか、もしくは、一人でこっそりとバージョンアップをするか、どちらかでないと、周りからの評価は確実に下がり続けます。「春から新しい自分になって……」と思っている人がいたら、“密かに変わる”のが、オススメです。

サカタカツミ/クリエイティブディレクター
就職や転職、若手社会人のキャリア開発などの各種サービスやウェブサイトのプロデュース、ディレクションを、数多く&幅広く手がけている。直近は、企業の人事が持つ様々なデータと個人のスキルデータを掛け合わせることにより、その組織が持つ特性や、求める人物像を可視化、最適な配置や育成が可能になるサービスを作っている。リクルートワークス研究所『「2025年の働く」予測』プロジェクトメンバー。著書に『就職のオキテ』『会社のオキテ』(以上、翔泳社)。「人が辞めない」という視点における寄稿記事や登壇も多数。