フェアな評価制度にしたい
起業から1、2年は正社員は5、6名ほどで、あとはみんな大学生インターンだったのが、正社員数が15人、30人、50人、80人と増え、今年は150人くらいになる予定です。人数が増えると大変なのがマネジメントですね。
会社が小さいときは学生メインで、若くて独身ばかりで、「いくぞ!」「おー!」でよかったのが、それでは通用しない規模になってきました。これから結婚する人、既婚者で子どものいる人、いろんなライフステージの社員がいます。なので、人事制度や評価制度も、今の会社の規模にあったものに作り変えているところです。
「フェアな評価制度」は起業当初から私がずっとこだわり続けていることです。かつての外資ベンチャーでは、「あなたの給料はこの評価に対してこれです。異論はありますか」と細かくフィードバックしてくれ、「ここは頑張ったはずだから、もっと給料を上げてください」と交渉できました。それに対して、上司が「OK」ということもあれば、「自己評価はそうかもしれないけど、会社からの評価は違う、何故ならば……」という説明をきちんとしてくれていました。給与交渉ができるのはもちろん、どのように評価され、自己評価との乖離がどこなのかをフィードバックしてもらえると成長できるので、エウレカでもかなり細かいフィードバックを3ヶ月に1度行っています。
また、昔働いていたある会社で、私がマネージャーをしていた部署の業績はいいのに会社全体はよくないということがありました。私のメンバーの査定をする際、役員に「メンバーの給料が上がらないのは会社が赤字だから理解できます。でも他部署がずっと目標未達成な中、うちの部署だけずっと120%達成を続けているので、せめてメンバーを褒めてもらえませんか」と頼みました。ところが「褒めたって1円も給料上がらないんだから意味ないでしょ」と言われて。悔しかったですね。人はお金だけが目的で働くわけではないので。
でも、このときの経験が、今、評価制度や人事制度を考えるときの基本になっているので、この悔しい経験があってよかったなと。