2012年の社長就任から3年。スウォッチ グループ、カルバン・クライン ウォッチ&ジュエリーを牽引してきたラウラ・ブルデゼ。タフでスマート、そしてポジティブなビジネススタイルの原動力とは? インタビューを通して、そのパワーを保つ秘訣に迫ります。

カルバン・クライン ウォッチ&ジュエリーの社長、ラウラ・ブルデゼの住まいは、イタリア・ミラノとスイス・ビールにある。その2カ国を基点に世界を駆け回る毎日だ。多忙を極める中で、どのようにモチベーションを保っているのだろう。

カルバン・クライン ウォッチ&ジュエリーのラウラ・ブルデゼ代表。3カ国語を操る才媛で、2児の母という横顔も持つ。

「私はとにかく仕事が好き。そして、仕事に関わる人たちすべてが好きなので、それがモチベーションにつながっている。20時間フライトした後に業務に就かなければならないようなときでも、仕事をしていると自然に笑顔になれるんですよ」

もちろん、ビジネスはスマートに進むことばかりではない。大きな課題に立ち向かう時や予期せぬトラブルが起きた時には、どのように対処しているのか。

「大きな課題に対しては、一晩ぐらい時間をおいて考えます。気持ちをクールダウンさせると、新しいアイディアが生まれたり、解決の糸口が見つかるケースが多いので。歯が立ちそうにないようなビッグチャレンジは、大きな塊でなく小さな要素に分けて捉えるといい。パートごとに少しずつ前に進めば、いつしか頂上が見えてきますから。

トラブルはもうしょっちゅうで(笑)。たとえば、新商品のキャンペーンを予定しているのに肝心の生産が追いつかないとか。その時は、冷静になって、解決策をA、B、C……と挙げてみてから、その中で最良の選択をする。迅速に対応することも大切ですね」