主語を「私」にして自分の例を話す
テーマに分かれた円卓会議は、どれも驚くほど熱い。70分のうち、30分がパネル、40分が質疑応答、つまりディスカッションですが、これでも時間が足りないほど。1会議100人~300人いる中、たくさんの人が手を挙げるからです。
去年、私がファシリテータを務めた「保育を改革する! 為の自由討論」というテーマの円卓会議では、当時内閣府特命担当大臣の稲田朋美さんや、私を含め、政府の規制改革会議の委員もパネリストになっていただきました。参加者80人のうち何人もが手を挙げる。子供が保育園に通っているお母さんもいれば、保育士志望の学生や保育園設立担当の地方自治体の職員もいて、それぞれの立場で話をして、大いに盛り上がります。
イー・ウーマンサイトでは、発言の時に、アイ・ステートメントといって、主語を「私」にして自分の例を話す訓練しているので、会議でも発言が上手な人が多いと思います。
「みんな困っています」と言われても、困ってない人もいるわけです。でも「私は困っています」であれば、「どういうふうに?」と聞けます。だから議論が非常に具体的で、かつ多様性がある。稲田大臣も「こういうのはなかなかできない」と感心され、すぐに保育の規制改革会議に持ち込まれました。
また、5、6年前くらい前に「女性役員」をテーマにしたときは、その会議の参加者は30人。でも、内容がものすごく濃かった。その時代にそのテーマを選ぶ人たちが集まったわけですから当然です。今、女性役員のテーマには300人来ます。これもまた、時代の変化がわかって面白い。