許される副業と許されない副業
【岩沙】就業規則に副業を禁止していたら、基本的には副業はしてはいけないのです。ただ、今回の質問のように、「休日の2~3時間を利用して」ならよいと思ってしまいますよね?
【なの】そうですよねぇ。休日ですし……。
【岩沙】実際の裁判例でも、会社の企業秩序に影響せず、業務にも格別の支障をきたさない副業は制限禁止の対象とはならないと考えられているんですよ。
【なの】企業秩序に影響するってどういうことですか。
【岩沙】例えば競合相手となるような仕事を、副業でしていると聞いたらどう思いますか?
【なの】ああ! それは確かに秩序を乱していますね。じゃあ、そのように企業の秩序を乱さず、業務にも影響がなければ副業してよいってことですか?
【岩沙】従業員が勤務時間外の時間をどのように過ごすかは従業員の自由ですので、就業規則で副業を全面的に禁止することはできないんです。会社の許可が規則上は必要ですが、企業秩序や業務への影響がなければ、会社は副業を認めざるを得ない可能性が高いですね。
【なの】そういうことですか! だから答えは「3.禁止していても許される場合がある」なんですね。株やFXだからOKという類いの問題ではないんですね。
【岩沙】 そうです! ただ、気をつけなければいけないのが、いくら土日に翻訳の仕事や株・FXをするからよいだろうと言っても、なにごとも限度というものがあるんですよ。
【なの】限度ですか?