人生を旅ととらえれば前向きに挑戦できる

この逆の例がスティーブ・ジョブズと言っても過言ではありません。

彼は夢想家の面が極端に膨らんで、かつて存在しなかったビジョンのある企業を生み出しました。でも彼は自分と血がつながった子どもでさえも15年間認知しなかったくらい冷酷な人間で、従業員の心理にほとんど留意しなかったことでも有名です。ビッグ4の【恋人】の面がまったく使われなかった例です。ビル・ゲイツのように、ビッグ4のバランスがとれた人が理想的なリーダーです。【夢想家】が夢の実現を切望し、【思考家】が物事を分析し、【恋人】が人とのつながりを促すわけですが、【闘士】は結果をもたらす役割を果たします。

ではなぜ目的を達成した人が、その成功によってだめになってしまうということが起こるのでしょうか。それは人生のとらえ方に問題があるのです。

Erica Ariel Fox(エリカ・アリエル・フォックス
プリンストン大学を経て、ハーバードロースクール修了。現在、ハーバードロースクールで交渉学の教壇に立つ。また、McKinsey Leadership Developmentのシニア・アドバイザーとしても活躍中。

訳=谷町真珠