放課後児童クラブの質というカベ
困るのは、行きたくない理由が放課後児童クラブの構造的な問題である場合です。
喧噪な環境で、落ち着いて好きな遊びをしたり、宿題したりできない。
子どもの数が多すぎて、指導員の目が届いていない(お友だち関係で何かあってもフォローしてあげられない、気づくことさえない)。
要するに、放課後児童クラブの質が低すぎるのです。でも、それは子どもの「行きたくない」という言葉に隠されて、表面化しません。
保育園であれば、保育の質の問題として議論されるレベルのことです。
今、放課後児童クラブは、一般児童の遊び場事業や放課後こども教室などと一緒に運営されることがふえていますが、その中には、定員がないために不特定多数が出入りするだけの場となり、就労家庭の子どもの「生活の場」としての機能を失っているものもあります。子どもは明確には言いませんが、指導員との関係、クラブ室の居心地の悪さなど安心できない環境が「学童がつまんない」原因であったりするものです。
この放課後児童クラブの質の問題を解決しないと「小1のカベ」はなくなりません。
親としては、勇気を出して放課後児童クラブに子どもが困っていることを伝えたほうがいいと思います。行政や指導員と一緒に改善する方法を考えることができたらいいのですが……。