出世する女性のもう一つのタイプ
もしくは、「ホステス姐さん」ですね(念のために申し上げておきますと、私はプロのホステス業の方には、敬意を払っております)。
お偉方のオジサンの「褒め役」「聞き役」に徹し、絶妙な間合いで合いの手を入れて、懐にスッポリおさまる。
会議や営業資料を作ってあげる、会議中に言葉に詰まったオジサンを巧みにフォローする、オジサンが欲しがる隣の派閥の情報を提供するなど「女房役」を完璧にこなし、気が付けばあれよあれよという間に人をも羨むポジションに君臨――そんなタイプもたまにお見受けします。
世に言う「女子アナ」と呼ばれる種族のほとんどは、このタイプに属するのではないでしょうか。女性の政治家にも多い気がします。
正直、私はどっちの「姐さん」にも、お仕えしたくないですね。
でも、「オジサン姐さん」も「ホステス姐さん」も、本人が好き好んで、そうなったとも思えないんですよね。
言うまでもなく、日本の会社は完全な男社会です。しかも、年功序列色が未だ強い。つまり、日本の会社の大半は、オジサンが仕切っています。
そして、そのオジサンたちは、何より同質性を好む傾向が強い。
部長が白シャツを着るなら自分もそれを着る、上司のヘアスタイルが七三なら自分もそうするといった具合です。
だからこそ、出世するのはお偉方が「若いころの自分を見ているようだ」と言うようなタイプばっかり……。
このような環境下において、ただでさえアウトサイダーの女性陣は、自分も必死で男性社員に同化するか、あるいは、自分は男性陣より一段下の扱いで結構と開き直りホステスのごとく男性陣にかしずくより術はなかったのかもしれません。